独断と偏見で選ぶオススメ本10作 小学生編

この前高校生向けオススメ本なんていう、押し付けがましい記事を書きましたが、しつこく続きです。人間年取ってくるとしつこくなるのだよ。今度は小学生編。私は昼休みを図書室で過ごすようなタイプだったのですが、当時好きだった本を中心に集めてみました。なのでまたしてもチョイスが古いです。ご容赦のほど。

 

大どろぼうホッツェンプロッツ(全3巻)

大どろぼうホッツェンプロッツ(全3巻)

 

低学年向けかなー。当時大好きだったホッツェンプロッツ。コミカルで楽しい話です。これを読んでオルゴール付きのコーヒーミルに憧れたものです。(結局三十路過ぎてもコーヒーは飲めないままですが)

読み聞かせにも良いのでは。

 

魔女の宅急便 (福音館創作童話シリーズ)

魔女の宅急便 (福音館創作童話シリーズ)

 

中学年くらいから読めるかな。これは本当に名作だと思います。登場人物がみんな可愛らしいのです。13才で魔女はひとり立ちしないといけないとか、設定も素敵。アニメも良いけど、本も良いよ!ってことで、女の子には是非読んでほしい1冊。 

これはもう、定番中の定番でしょう。私が小学生のとき、最もハマったのがミヒャエル・エンデです。この作品に限らず、エンデの本は設定が緻密でオリジナリティに溢れ、かつ普遍的なテーマを扱っている…ああ、褒め言葉しか出てこない。挿し絵もエンデが描いているのですよ! 

 

はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)

はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)

 

小学生のとき、最も私が没頭した1冊。夢中になって読んだ日のことを今でもよく覚えています。こちらは装丁も含めて素晴らしい本なので、できれば布張りの大判を買ってほしい…!高いんだけどね。私も母にねだってねだってねだりまくって買ってもらいました。映画版のネバーエンディングストーリー、エンデ本人は訴訟を起こすくらい気に入らなかったそうですが、1に関しては私は大好き。なので映画もおすすめです。

 

マチルダはちいさな大天才

マチルダはちいさな大天才

 

こちらも大好きだったロアルド・ダール作品。チャーリーとチョコレート工場の知名度には到底かないませんが、こちらの方が私は好きよ!天才マチルダが大人たちをやり込めてゆくお話。大人たちが本当にひどくて描写も過激なんですが、こういうギリギリユーモア、子供は好きなんじゃないかな。私も大好きでした。

 

兎の眼 (角川つばさ文庫)

兎の眼 (角川つばさ文庫)

 

名著と呼ばれるひとつですね。古い作品だし、今の小学生がスッと受け入れられるかはわからないのですが(私でも古臭いと感じた)、灰谷健次郎の優しい視点が感じられる良書だと思います。この本を読んで、空きっ腹のお酒が強烈だと知った私です。

 

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

 

夏休みにどうでしょうか。課題図書にもなる作品ですね。生死を扱いつつ、感傷的になり過ぎず静かに心にしみる話。わくわくしたり楽しい描写もたくさんです。決して子供向けとは思わないのですが、だからと言って難しくはないので、読んでもらいたいな。

 

こうばしい日々 (新潮文庫)

こうばしい日々 (新潮文庫)

 

小学生でも読める江國香織作品ということでこちら。子供向けではないんですが、文章の美しさ、描かれる心の機微やみずみずしい雰囲気などは、小学生でも感じ取れるんじゃないかな。私が読んだのは高校生くらいでしたが、12歳くらいの子にも読んでほしい。

  
ぼくらの七日間戦争 (「ぼくら」シリーズ)

ぼくらの七日間戦争 (「ぼくら」シリーズ)

 

ワクワクして楽しい作品ということでこちら。主役たちは中学生ですが、小学生のうちから読んでおくと、中学生すげー!ってなるんじゃないかなあ、と。実際はなかなか冒険ってできないと思うので、せめて本の中だけでも大暴れしてほしい…というか、現実では出来ないことをいくらでも疑似体験できるのが小説のいいところなので、読むというより体感してほしいです。

 

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

 

 

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

 

 

獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)

獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)

 

最後。これは小学生には難しいかも…と思ったんですが、すごくすごく面白いので。主人公のエリンの子供の頃から描かれているし。

私が子供の頃は、日本文学でこういった上質な冒険ファンタジーってとても少なく、外国文学ばかりだったので、日本発のこういう作品に触れられる今の子が羨ましいです。大人が読んでもじゅうぶん楽しめると思いますよ!
 
 
以上、厳選10作品です。
小学生の私といえば、江戸川乱歩の少年探偵団、赤毛のアンなどの図書室の定番からはじまり、アガサ・クリスティなんかの推理小説風と共に去りぬレ・ミゼラブルなんかの子供にはわかりっこない系まで手を出しましたが、そこまで行かずとも良い文章や古い名作に触れてほしいなあと。まあこれは完全に私の願望なんですが。
子供の頃の感性で読まなきゃ感じ取れないものってあると思うので、ぜひぜひ。