丁寧な暮らしは無理だった話

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なべおさんからホワイトデーにこんなに可愛いチョコもらっちゃったよー!
フランスからやってきたコケティッシュなにゃんこ。伊勢丹でもみくちゃにされながら選んでくれたらしい。毎年ありがとう!だいじに食べるね。
しかしいつも思うけど、お菓子の質やブランドにこだわるのは男性より女性なのだから、ホワイトデー商戦はもっと白熱しても良さそうだよね。もっと売り方を変えて男性にもアプローチすればいいのにな。

我が家は夫婦二人暮らし、フルタイムで共働きです。お互いに帰りは通常夜の20時過ぎ。そこから夕飯を食べて家事をしてお風呂に入って寝ます。なべおさんも私も会社勤めですが、お互いに他の仕事も持っているし習い事もしているので、土日は会社員としての出勤はないものの、他の仕事に出かけたり、勉強をしたり。平日にの帰宅後も空き時間に仕事をしたりするし、わりあい多忙な日々を過ごしてると思います。


前のブログを読んでいた人ならご存知だと思いますが、私はかつて今以上に多忙な日々を送って心身ともに疲れ果てて倒れたことがあり、その回復に数年を費やしました。多忙期のメモ書きが残っていて、それを見ると、毎日出勤は9時前、退勤は0時前後、休日も朝から晩まで出勤なんて状態(代休はなし)で、睡眠時間の短さは言わずもがな、食事も朝はバナナ1本、昼は玄米ブランのみ、夜は食べない、という平日を過ごし、当然痩せるので土日に食べ溜めるという感じ。家事はほとんどできる状態じゃなくて、ほぼ100%なべおさん頼みでした。身体を壊してからは毎日ぐったり寝込んでいるか、ぼんやりしてるか、アクティブな日は散歩したり出かけたりはしたけれどすぐに疲れてまた寝込んでしまうので、やっぱり生活の諸々にまで気が回らず、なべおさん頼み。なんだかんだでやっと人間らしい暮らしをする気力が出てきたのが3年半くらい前で、それまでの生活から得た教訓は、衣食住に心を配って暮らすことがいかに大切であるか、生活スタイルがいかに心身の健康に直結しているかということでした。

そこから、丁寧に暮らすこと、スローライフじゃないけど、日々の家事や炊事、余暇の過ごし方や生活環境ひとつひとつにちゃんと手をかけることに興味を持つようになり、試行錯誤の日々。
贅沢じゃなくても手をかけた上質な食事、整頓された部屋に、適度な運動、などなど。折しもそういった書籍や雑誌がかなり増えていて、情報が身近だったってこともあります。それまで目を向けてこなかった生活そのものの質を上げていくことは心身の健康に繋がるため、ひとつひとつきちんと向き合っていこうと思ってたのですね。

ですが、丁寧な暮らしはとにかく時間がかかる。家を片付けるにも料理を作るにも洗濯するにも、ゆっくりお茶を飲むことにすら!とにかく、手間ひま惜しまないということは時間がかかると同義のことが多い。心身のゆとりを得るために丁寧に色んなことに向き合っているというのに、ゆっくり向き合っている時間がどんどん他を圧迫していく。ちょうど3年くらい前から、趣味だった書道のアシスタントを隔週でするようになり、自分の勉強以外にそのための準備の時間が必要になりました。お稽古と指導を合わせると、土日両方を休めるのは月に1回か2回。1回の稼働時間は短いものの、移動距離が長いので1日潰れてしまう。平日は当然会社員としての仕事があるので、夜21時22時に帰ってきてから、夕飯作り、お風呂掃除、洗濯、食器の片付け、とフルコースあった日には、本当に分刻みのスケジュールを立てないと無理。(私は寝ないとダメなので、できれば0時までに寝たい)
あれ、心身のゆとりのために丁寧に暮らしたいのに、いつの間にか暮らしに追われて心身が蝕まれている…?

そんなこともあり、最近はまたも路線変更。手を抜けるところはとにかく抜こう!いちど手をかけた物事の手を抜くというのは結構精神的に負担大なのですが、そうでもしないとどんどん疲弊してしまう。

我が家がしたことといえば、まず引越し。通勤電車が殺人的に混んで体調を崩しかけたため。駅前のイオンと決別するのは辛かったけど、これで帰宅が1時間近く早まり20時前後に。引越し先はとにかく交通の便重視。電車もバスも本数がものすごく多く、前ほど混まないし時間も短い。家には食洗機がついていたのでそれもフル活用。あと、かなり悩んだけれだもルンバも買いました。土日も開けることが多いと、いつも掃除機は後回し。ルンバは眺めているとかなりもどかしい掃除っぷりですが、それでも不在時に家をきれいにしてくれるありがたさよ!ルンバを稼働させるために床を片付けるというおまけもついてきます。あと、最近はタオル類は洗濯機の乾燥機能を使って乾かしています。これで洗濯物を干す時間短縮に。

うちは夫婦だけで子供もいないし、そんな楽していいのだろうか…と少し後ろめたく思ったこともありましたが、いいのです。だって時間がぜんぜん足りないんだもん。やってもやっても終わらない家事と書道の課題提出で夜な夜な泣きながら書いて、なべおさんにズルズル引きずられながらベッドに移動していた日々をこの先何十年も続けるとか、絶対むりー!
一応、食事だけはあまり手を抜きたくない…というか、時間がかかる料理を作るのが好きなので、そこは趣味として手間をかけます。でも出汁は水出しにしちゃったり、スーパーで冷凍野菜を買ってストックしたり。最近はネットスーパーも使うようになりました。まだ勝手がわからずおそろしく非効率なやり方になってるんだけど、いずれは…使いこなせるはず……!

そんな訳で、丁寧な暮らしというのは私にとっては身の丈に合わない贅沢だということがわかりました。憧れるけど、今のように他にやりたいことだらけの生活だと当分は無理だなあ。いつかもっと時間のやりくりが上手になってもっとゆとりが出れば、実践してみたいなーとは思うのだけど。それは当分先の夢になりそうです。

そうそう、だいぶ前ですが読んだ本。  

働く女性のキッチンライフ (だいわ文庫)

働く女性のキッチンライフ (だいわ文庫)

 

小林カツ代さんの時代は今よりもっと家事に手間がかかって大変だったと思うのだけど、やっぱり当時の働く女性もあれこれ工夫をこらしていたんだなあ、と。料理の事以外にも、子育てとかあらゆる時短方法とか、色々載っていて面白いです。